popress story

2014年に北陸中日新聞popressにて半年間掲載していた写真とイラストのコラージュ作品です。それぞれにささやかなショートストーリーがあります。©Nohagi Naka. All Rights Reserved.

「青い鳥みつけた」
能登にある無人島、見附島。能登っこは見附島を見れば元気になるというくらいどこかノスタルジックで神秘のある島です。
人が住めない変わりに、ここは鳥達の楽園。陽が登る頃には沢山の鳥達が島から大きな鳴き声と共に飛び立ち、一日が始まります。夕刻の空にはどこからともなく沢山の鳥達が島へと帰ってゆきます。サギ、からす、うぐいすなどの野鳥達。中には青い鳥もいるんじゃないかなと思って描いた作品です。
「フラミンゴの視線」
海に囲まれた能登半島の中でも、中学時代からよく泳ぎに行ったのが鉢が先海岸です。遠浅で透明度の高い海では、ここがどこだか分からなくなる気持ちのいい錯覚に導かれます。上から見ても横からみても中から見ても違う視界が広がる海を、フラミンゴの視界で表現してみました。
「煙突散歩」
チェコのとある街にある煙突。日本でも煙突を見るとメルヘンな気持ちになるのですが、異国でも同じでした。滞在中、毎日出かける度に見上げていたからか、帰ってきてから最初に描いた作品がこれになりました。
「海の星」
天の川まで見えるような星空が広がる能登の夜。夏祭りの日々は星の変わりに花火が輝きます。祭りあと、昨日は星が少なかったなと思いながら下をみると、海星が。海星と書いて、ひとでと読む日本語の秀逸さにも感動です。
「めぐる きせつ」
同じバス停から毎日学校へ通う中学生。夏服の頃に見た姿と、半年後の冬服の頃の姿。同一人物と思えないほどの成長ぶりに、いつものバス停が小さくなったように感じました。

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